「木と会話する」農家

今回紹介するオネストファーマーは「木と会話する」長沼由紀さんです。

山形県上山市でお母さん、妹さんと共にラ・フランス、さくらんぼ、

りんご、プラム、キウイを生産する長沼果樹園を営んでいます。

作物は贈答品や百貨店などに並べられ、全国に送られています。

長沼さんは23歳の時、それまで働いていた山形市内の会計事務所を退社し、半年の研修の後、就農しました。

「会計事務所での経験から、農業経営の可能性を感じました。もちろん、一番は収穫の喜びやお客さんの反応をダイレクトに感じたかったから」

長沼さんは顔の見える農業を心がけ、自分の納得がいく高品質のおいしい作物だけを出荷しています。

「顔の見える農業は責任です。品質を守り、おいしいものを作り続けること」だと長沼さんは言います。

しかし、その道は決して平坦では無かったようです。

東根市の農家で研修したものの、農業の知識は無く、全くの素人。

初めは父の背中を見ながら一つ一つ覚えていく毎日でしたが

長沼さんが32歳の時お父さんが他界。

更にその年、ひょうの被害にあい農作物が全滅してしまいます。

「弱気になっていましたね。できない!誰か手伝って!って。」

諦めていた時助けてくれたのが地域の人や県、取引業者でした。

「『自分でできない訳が無い。やってみなさい』と勇気付けられ、技術的な応援もいただきました。今があるのは支えてくれた方々のお陰です。」

父と同じ品質を作ろうと、分からないことは周りのベテラン農家や県の普及員、取引業者に聞いたり、積極的に研修会に参加したり努力を重ねました。

そして、支えてくれた方々への恩返しと負けられないという強い責任のもと自分が納得できないものは出荷しないと心に決めました。

試行錯誤を繰り返し少しづつ自分らしい農業が見えてきました。

「農業は正直です。木に話しながら仕事をしているんです。楽しみながら木に向き合えば、木は応えてくれます。これを語りかけ農法と呼んでいます(笑)。」

これを始めてから食味コンテストで優勝するなど不思議と味に影響が出たそうです。

「今は現状を守ることが全てです!」

地域に対して、食べてもらえるお客さんに対して、そして自分に対して!の責任のために

長沼さんの挑戦は続きます。

筆者コメント

この日は穏やかな陽気に、ラ・フランスの花が満開!蔵王山を望むロケーションは”絶景”です。

畑には長沼さんの笑顔と笑い声が響いていました。

 

「言いたいことは言う。人の意見は素直に聞く。黙っていられない性格なんです(笑)」

そう語る長沼さんの農業に対する一途な気持ちが作物の味に現れるような気がします。

最近の動物被害にも前向き。

「猿やイノシシも品質がいいから、おいしいから食べるんです。

でも本当は困っていますけど…(笑)」

 

農業は人と自然との共生なんだな、と改めてそう感じました。

また、嬉しいことにこんなこともおっしゃってくれました。

「県の先生(農業普及所の指導員)はもちろん、オネスト(弊社)さんの技術指導やサポートも助かっています。」

こちらこそ感謝感謝です。

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